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サンフランシスコ
サンフランシスコに着いたのは、11月28日の夕暮れでした。
シカゴから列車に53時間も乗り、ようやく着いたという感じです。
サンフランシスコ湾に沈む夕陽は砂漠とは違って柔らかで優しく、クロード・モネの絵のようでした。
この街で旅行も最後だなあ、なんて思うと、しみじみとしてしまいました。

サンフランシスコのシンボル、ゴールデン・ゲート・ブリッジ。

ゴールデンゲートブリッジを見ながらディナー

サンフランシスコでは3泊しましたが、
最後の1泊は空港の近くに泊まらないといけなかったので(飛行機が早朝だったのよ)、街なかでは2泊でした。
ロシアン・ヒルという地区にある宿に泊まりました。
ここの宿はシカゴから電話をかけて予約したのですが、こちらの英語力の問題で、
はからずも素晴らしい部屋が用意されていました(笑)。
「どうしようか、部屋かえてもらおうか。」と相談して、結局、まあそんなに高いわけじゃないし、ここでいいやね。
ということになりました。


ミマス

それにしても、夜になってからこの街について、すぐタクシーで宿へ来てしまったので、
晩ご飯を食べることも、買ってくることもできなかったのです。
おまけにこの日は、サンクスギビングという、アメリカでは大切な休日でお店もしまってます。
しかしようやく小さなストアを見つけて、カップラーメンとサンドイッチをゲットしました。
サンフランシスコ市街、遠くにゴールデンゲートブリッジを見渡す14階の部屋で、
カップラーメンのディナーとなりました。

Sachiko

サンフランシスコには、以前に一度訪れたことがあります。
その時は天気が悪く肌寒かったことを覚えています。
オプショナルツアーで超豪華ホテルへいった時、
なにやら偶然「なんとか賞(きっとアカデミー賞)」の2次会みたいなものに遭遇し、
芸能人らしき人をみたりしました。
それは良かったのですが、私が泊まった名の知れたホテルは中心街にあり、
その部屋の窓から見えたすぐ隣のビルの換気扇に、かなりショックを受けたのを覚えています。
今回もある意味ショックを受けました。
こんなに眺望のいい部屋に泊まれるとは思っていなかったからです!いやあ、素晴らしかった!

世界で最も曲がりくねった道

ミマス

翌日は歩いて市内観光をしました。
宿のすぐ近くに「世界で最も曲がりくねった道」として有名な坂道があり、まずここへ行きました。
サンフランシスコは坂の街です。尾道といい勝負です。
ここはロンバード通りという道の一部なのですが、あまりにも急坂で危ないというので、
幅の広い通りに1車線だけつくり、その1車線をクネクネ蛇行させました。
「余り」の部分は見事なアジサイの花壇になっていて、観光客が大勢来ていました。
両脇には歩行者ようの階段がついています。
考えてみれば、歩行者が階段で降りないといけない道を車が通るんですから、恐ろしいことです。
夜にも通りましたが、マイカーやレンタカーの観光客で大渋滞でした。
みんな、助手席の人がビデオカメラを回しています。

Sachiko

私達の泊まったホテルからは、
かなりの急坂を登らなければ、そこにはいけませんでした。
坂道沿いは駐車場になっていて、車が斜めにずら〜っと並んでいました。
上り坂・上り階段が大の苦手の私は、息が切れてぜーぜーはーはー。そりゃもう大変でした。

こういうところで車を運転しているサンフランシスコ市民は、
僕は天才だと思います。
この坂を登りきると、
「世界で最も曲がりくねった道」があります。

コイト・タワー

ミマス

テレグラフ・ヒルという丘のてっぺんにたつ、高さ55mの塔です。
1933年に、ある大富豪の遺言と遺産によって建てられたそうです。
上までエレベーターで登れるのですが、ここからの眺めはたいへん素晴らしいです。
南にはダウンタウン、北にはフィッシャーマンズワーフ、アルカトラズ島、
遠くにゴールデンゲートブリッジも見えます。
しかし何より、サンフランシスコの丘と坂道ばっかりの街並を一望できて、
正直、「こんなところによく街ができたなー」なんて思いました。

Sachiko

「曲がりくねった道」へいったあと、そのまま歩いて行きました。
途中、立ち並ぶ家々に何度も立ち止まりました。素敵なんですよー。
コイト・タワーは何度かテレビや映画で見たことがありました。そ
してタワー近くの道から、小さな階段を下っていきました。かなり急な勾配でしたよ。
そしてそこからフィッシャーマンズワーフへと行きました。歩いて。

フィッシャーマンズ・ワーフ
ここはこの街でいちばんにぎやかな観光地です。
もともとは漁港だったところですが、とれたてのシーフードが食べられるグルメの場所であり、
おしゃれなショップやお土産やさんがいっぱい並んでいます。

ヨットハーバー、ストリートパフォーマー、とにかくにぎやかなところです。
観光客がギュウギュウで、夏の江ノ島みたいです。

ミマス

僕達はここでクラムチャウダーを食べました。
これは本当に美味しかったです。
巨大な固いパンをくりぬいてボウルを作り、そこにスープがナミナミと入っています。
ひとくち食べた瞬間に「これはーうまい!」と叫んでしまいました。

屋外フードコートみたいなところでしたが、
目の前でアンデス風のストリートミュージシャンが笛を吹いていて、素敵なお昼ご飯でした。
(やっぱり量が多くて食べ切れませんでしたが)

サンフランシスコ湾・観光クルーズ

午後にはヒマになってしまったので、観光船に乗ることにしました。
フィッシャーマンズワーフから出ています。ひとり19ドルでした。

乗るときにレシーバーを渡され、係員さんが「日本語は2チャンネルだ」と言いました。
ヘッドフォンをすると、日本語で解説が聞こえてきました。
チャンネルを変えると、いろんな言語が聞こえてきました。さすが国際観光都市です。

本当は、アルカトラズ島に上陸するツアーに参加したかったのですが、
これは大人気で、シーズンオフでも「あさってなら空きがある」と言われてしまったのです。
僕達の参加したツアーは湾内のみどころを回るもので、1時間でした。

最初に、街の沿岸を通って、ゴールデンゲートブリッジの下をくぐりました。
この橋は、サンフランシスコのシンボルです。
ここは海流のせいで霧が多いので、霧の中でも見えるようにと鮮やかなオレンジ色で塗られています。
たいへん巨大な橋です。次に、アルカトラズ島のすぐ近くを通りました。

アルカトラズ島は、湾内に浮かぶ本当に小さな島なのですが、
ここに刑務所があって、アメリカで第1級の重罪の人々が服役したことで知られます。
ギャングの親分のアル・カポネもここにいたそうです。ってみんな言うんだけど、
僕はアル・カポネっていう人をよく知りません(そりゃ、普通に名前くらいは聞いたことあるが)。


これがアルカトラズ島です。
ここに上陸するツアーは大人気で、当日では無理でした。
アルカトラズ島は、有名な脱獄映画の舞台となったので、うちの母親ですら知っていました。
フィッシャーマンズワーフから見ると、この島は本当に目の前に見えます。
簡単に泳いで渡れそうですが、泳いで脱獄をしようとした人々は、みんな力尽きて海に沈んだそうです。
湾内の激しい海流と、夏でも冷たい海水が、天然の鉄条網だったわけです。
っていう話を僕も昔から聞いていたわけですが、実際に見てみると、本当に近く見えます。
泳いで渡るなんてカンタンじゃん、
こんなところに刑務所つくるなんて、バカだなあ。なんて印象を受けるのも無理はないですよ。

ミマス

僕はアルカトラズ島のことを、小学生の時に知りました。
僕が生まれて初めて音楽を好きになり、
生涯で最初に夢中になったのが西ドイツ(当時)の「クスコ」というバンドでした。
シンセサイザーをつかってインスト曲を奏でる人たちなのですが、
大変ユニークなバンドで、どのアルバムも曲のタイトルが全部、世界の観光地の名前なのです。
そしてそのほとんどは島の名前です。
「九州」「北海道」なんていう曲もありましたが多くは熱帯の島々で、リゾートっぽい感じです。
アルバムの解説書も、音楽評論家ではなく、
旅行会社の広報の人が、
曲ではなくタイトルになっている名所についてコメントを書く、という、すごいものでした(笑)。
それで、「アルカトラズ」という曲が、けっこう彼らのベスト版に入るような代表曲で、
テープがすりきれるほど聴いたわけです。

Sachiko

この湾内クルーズはとてもよかったです!
日本語ガイダンスが聞けるイヤホンがあり、周りの風景の事柄がよく分かりました。
クルーズが終わったあとは、「ピア39」という
みやげ物屋とレストランがいっぱいあるところでしばし過ごし。
夕方になったので帰ることにしました。
バスとかケーブルカーはドコから乗るのかなあ?と思ったら、
「歩いて帰ります。」とミマスが言うので、ぶーぶーいいながらついていきました。
ホテルまでの道程は坂だらけでとても険しく、
途中かかとが痛くなったり、足が攣りそうになったりしました。
朝に来たロンバートストリートの曲がった道に来ました。
車が数珠繋ぎで上から降りてきていました。助手席の人の多くがビデオを撮影していました。
ミマスが窓を開けて撮影している人と、「ハーイ!」と、声を掛け合っていました。
元気だよ〜。。。私にはそんな余裕はありませんでした。
「サンフランシスコに来た観光客で、ケーブルカーにもバスにもタクシーにも乗らず、
坂道を頑張って歩く人は、年間何人くらいいるのかなあ。
いないんじゃないのか?」と、思ったほど、大変な筋肉疲労でした。
けど、サンフランシスコの坂道のすごさを体で実感出来たのは良かったです!
次の日はもちろん超筋肉痛でした。

ケーブルカー
坂の町・サンフランシスコのシンボルの一つはケーブルカーです。
昼には空港のほうへ出発しなければならなかったので、
早起きして、午前中にわざわざケーブルカーに乗りに行きました。
サンフランシスコは街並がたいへん美しいので、その中を走るケーブルカーは、
交通手段であると同時に、いちばんの観光手段です。

ミマス

ガイドブックには、運がいいと「ステップ乗車」ができる、と書いてありました。
これは、混んでいるときに、ケーブルカーの外側の手すりにつかまって
、体は車外に出ている状態で乗ることです。 
早朝だったので、やってきたケーブルカーはすいていました。
料金は一律2ドルです。
乗り込んで車掌さんにお金を払うと、車内の座席はいっぱいあいていたのですが、
どうせなら外のほうがいいと思ってデッキに立っていると、
車掌さんが「ステップ乗車をやってみなよ!」といってくれたので、やってみました。
これはとても快適です。風を切って急な坂道を登り、すごいスピードで下り、いい気分でした。

猛スピードで下るときは、
遊園地のジェットコースターよりスリルを感じました。

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