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三峡下り・観光クルーズ船「三国号」

これが、僕が乗った「三国号」です。
レストランやバー、展望デッキもあります。
おみやげショップや足つぼマッサージのお店もあります。
重慶で船の切符を買ったとき、ぼくはてっきり、船は重慶から出港するのだと信じで疑いませんでした。
ですので、マイクロバスの迎えが来たときも、これから港へ行くのだと思いました。
しかし、バスは港とは反対側へ走り出すのです。
そこで僕は、そうか、きっといくつかホテルを回って客を集めながら港へ行くんだなーと思いました。

しかし、マイクロバスが公園のようなところに着くと、大きなバスがやってきてそれに乗るように言われました。
実際は、重慶からバスで3時間半も走った所にある「豊都(フェンドゥー)」という街まで行き、そこから乗船するのでした。
そのことを知ったのは、バスに乗ってからです。
きっとチケットオフィスのお姉さんは、説明してくれたのに、僕が聞き取れなかったのだと思います。
もっとちゃんと英語を勉強しなきゃいけないと思いました。

バスに乗ったのが夜7時半でしたので、豊都に着いたのは夜11時です。
川辺に、大きな観光船が待っていて、乗り込むときはワクワクしました。

乗船するとすぐホテルのフロントのようなのがあり、そこで「126号室」のキーをもらいました。
部屋はきれいなツインルームで、ベッドにトイレ、シャワーにテレビもあって、ホテルのようでした。
窓は大きく、昇ったばかりの下弦の半月が長江の波に揺れていました。
ここで3泊4日も過ごすと思うと嬉しくなりました。

展望デッキからは三峡のダイナミックな風景が見られます。
ご飯は船の中のレストランで食べます。これは料金に含まれていました。
想像していたよりも豪華な中華料理で、大きな丸いテーブルに8人くらいずつ座ります。
いろんな料理がでましたが、どれも美味しかったです。

僕が乗ったとき、乗客は50人弱でした。
個人旅行で来ていたのは僕達と、ドイツからのカップルなど外国人が数人で、あとは全員、日本からの団体さんでした。
ですので、船に乗っている間は、まるで日本にいるようでした。
お陰で、上陸観光のときも日本語で説明を受けることができて、たいへん助かりました。
しかし僕はなんとなく、日本から来ている人たちよりも、
ドイツの人々や、乗組員の中国の人たちのほうが話が合うなーと思いました。

夜になると、イベントホールでショーがありました。
最初の晩は乗船が深夜だったので寝るだけでしたが、
2晩目には民族衣装を着たダンサーがいろんな民族の踊りをしました。
このダンサーはみんな船のレストランやフロントや売店で働いている人たちで、
本業の合間に練習をしているのだそうです。

つぎに、操縦士の人がカラオケで「北国の春」を中国語で歌いました。
船で一番の歌の名手だそうです。
歌の最後だけ「かーえろーかーなーー」と日本語で歌うのです。
すると、日本から来ているオジサンたちは大喜びで盛り上がりました。

次の晩には、ファッションショーがありました。モデルは、やはり船員さんたちです。
それから、越境の儀式というのがありました。
いまから1800年前、三峡は「蜀」の国と、「呉」の国の国境でした。
ですから、昔の旅人は呉の国のビザをもらわないと、三峡を下れないのです。
そこで、ステージに呉の国の皇帝が登場して、みんなで皇帝さまのハンコをもらいました。
ちなみに、この皇帝さまは本当はフロントのお兄さんです。

船は、長江に暮らす人々の生活を眺めながら下ります。

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