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CEDUNA
セデューナは、ナラボー平原の東側の入口の町です。

『ナラボー平原横断』というのは、一体どことどこの間を指すのかは、いろんな考え方があると思いますが、
たいていのガイドブックや観光パンフレットでは、
西のノースマン⇔東のセデューナの1200km間、と定義している感じなので
僕は、自分はナラボー平原を車で横断した、と思って良いのではないかと思ったりしてます(笑)。

この町では、以前、太陽が月に完全に隠される皆既日食という珍しい現象が見られたので、
僕の入っている星の会のメンバーでも、
ここに来た人がいました。その人は、僕と反対にアデレードの方からバスで来たそうです。
観光案内所で、日食の写真を印刷したオミヤゲも見かけました。

セデューナの近くまでくると
周囲の景色もだいぶ
人間の気配が感じられるようになってきました。
この田園風景も素晴らしいものでした。

これが、僕がナラボー横断達成の記念に
フンパツしてご飯を食べた『ビルのチキン店』です。
僕はせっかくナラボーの反対側まで来たので、何か記念になる体験をしたいと思って、
観光案内所に行って、『どこか、おいしいお昼ごはんが食べられるお店はありませんか。』というと、

フィッシュ&チップスのおいしい店が向かいにあるよ、とのことだったので、行ってみました。
ショーケースの中に、新鮮なお魚が並んでいて、それを選んでその場で調理してもらうというシステムでした。
値段も手ごろで、1000円あればいろんなのを食べて、お腹いっぱいになりそうでした。

セデューナという町は、とにかく新鮮なシーフード、とくにカキが名物だとガイドブックにも書いてあったし、
町に入ると、いたるところにカキのモニュメントや看板があるので
これは、カキを食べないといけないのかなーという気持ちになってきました。

ところが、僕はカキはすごく苦手で、食べられないのです。
幼稚園児の頃は、好きで食べていた記憶が微かにあるのですが、
いまは絶対に食べられないし、どうして食べられなくなったのかも思い出せないので
きっと子供の頃に、何か決定的なことがあってトラウマになっているのだと思います。

最初は、白身魚のフライと、イカリングと、コーラとサラダを頼んだものの、
ここは記念に名物のカキを食べておかないと、一生後悔するのではないか、という心の声がしたので(笑)、

勇気を出して、
『カキも、ひとつだけ下さい。』と言ってしまいました。
すると、お店のオジサンが、
『え? ひとつ? ひとつって、1個? ほんとに1個だけ?』としつこく言うので
『僕はカキが食べられないんです! でもパースからここまで運転してきた記念に名物を食べてみたいんです!』
と涙ながらに訴えました。

これが僕のメモリアル・ランチです。

カキは1個1ドル(80円)ですぞ!!
もちろんフライではなくて生でも出してもらえます。

久しぶりに生野菜を食べられてうれしかったヨー。
さっそくフライが出来上がって、アツアツなのをオジサンがテーブルに持ってきてくれました。

白身魚はメチャクチャおいしかったです。
そして、覚悟を決めて、目をつぶってカキをかじってみました。

そしたら!! 死ぬほど美味しかったので、
オジサンの所へ行って、『これすごく美味しいです。あと3つ追加で下さい。』といって3ドル払いました。
オジサンは、『そうだろう、そうだろう、ウチのカキは新鮮なんだ。セデューナのカキは世界一だ。』と満足そうな表情をしました。

これは、僕が20何年振りかでカキを食べられるようになった、記念すべき瞬間でした。

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