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DARWIN
ダーウインは、オーストラリア大陸の北端地方(トップエンド)にある人口7万人の町で、
ノーザンテリトリー(北部準州)の州都です。

今回の旅行は、このダーウインがスタート地点で、ここからレンタカーを8日間借りてはるか南へ2000km、
大陸の真ん中にあるウルル(エアーズロック)まで走ってゆこう、という計画です。

半年前に西オーストラリア州を旅行したとき、
この国では田舎へ行くといろいろなものの値段が都市部の2〜3倍になるということが分かったので、
出発前にスーパー・マーケットで、当面の水や食料をたくさん買い込みました。

今回のノーザンテリトリーでも事情は同じで、
たとえばダーウインで1ドル99セントで買えた4リットルの水が、ウルルでは4ドル25セントでした。

ダーウインは熱帯の町です。
6月は一年を通してもっとも日差しの弱い季節ですが
それでも毎日とても暑かったです。

郊外の博物館から市内への帰り道、
約4kmの道程を歩きました。
歩道が整備されていて歩きやすかったです。
こういう、ゆとりのある街づくりっていいなあ!!

あえてバスやタクシーに乗らないで
歩いてみたいと思うような道です。

高台の広い公園からは青い海が見渡せます。
散歩している人や、ジョギングしている人もいました

これは、ダーウインで泊まったユースホステルです。
繁華街の真ん中にあって、
買い物するにも市内散策するにも
とても便利な場所にあります。

宿泊費も安いし、共同キッチンや食堂も広いので、
晩ご飯はスーパーで食品を買って自炊しました。

郊外にある『ノーザンテリトリー博物館&美術館』は
とても素晴らしく、訪れる価値のあるものでした。

伝統的な絵画や工芸品など
アボリジニ芸術に溢れています。

僕は、ナマジラさんという
アボリジニ芸術が今日のように世界中の人々に
知られるのに大きな役割を果たした画家の作品に
惹かれて、ずっと見ていました。
彼が描いたマクドネル山脈の風景は
息をのむような美しさでした。

ダーウインは、その短い歴史の中で
2度も壊滅的な破壊を受けました。

その一つは1974年のクリスマス・イブにやってきた
巨大なサイクロン『トレイシー』です。
大半の建物が吹き飛ばされ、
66人もの人が亡くなったそうです。

この瓦礫は、サイクロンで全壊してしまった
オールド・パーマストン・タウンホールの遺跡です。

上述の博物館には、
サイクロン関連の展示も充実していて
被害の大きさと復興の物語に胸が痛くなりました。
ダーウインの人々にとって、
いかに1974年のクリスマス・イブが忘れ難い
ものであるか、ヒシヒシと伝わってきました。

もう一つの『壊滅的な破壊』は
日本軍によるダーウイン空襲です。

太平洋戦争で
日本がこの町に度重なる爆撃を行い
260人以上が亡くなったという事実は、
あまり多くの日本人に知られていません。

これは、日本の爆撃から石油を守るべく作られた
『石油貯蔵トンネル』です。
幅4.5m、高さ5m、長さ171mのトンネルに
石油を隠して貯蔵していました。
このようなトンネルが数本、公開されていています。
自分の国が他の国を攻撃して、大勢の人が亡くなった現場に足を運ぶという体験は、人生の中で初めてでした。

ダーウインは、一見すると穏やかな熱帯の海辺の町ですが、
注意深く見るといろいろなところに、日本軍の爆撃を忘れまいとするモニュメントや展示がありました。

美しい海を見下ろす『サバイバーズ展望台』では、並んだベンチを覆う屋根にたくさんの写真が展示されていました。
中には、メチャクチャに破壊された建物の写真があって、
『これは日本軍に破壊された郵便局です。ここで職員9名が亡くなりました。』などと解説が書かれていて
僕はしばらくその前から離れられませんでした。

かといって、ダーウイン市民の人たちが日本人の僕たちに対してオフェンシブな態度で接してくるかというと、
そういうことは全く無く、石油貯蔵トンネルの受付のお姉さんもとてもフレンドリーだったし、
サバイバーズ展望台で景色を見ていた人たちも、きわめて普通でした。

石油貯蔵トンネルは、中にもいろいろな展示があって、非常に印象に残るものがたくさんありました。
いちばん心に残ったのは、オーストラリアの人々が、現地で戦死した日本兵のために作ったたくさんのお墓の写真です。
墓碑の一つには、1943年6月20日の日付と、
『Unidentified Japanese Airman(身元の分からない日本の空軍兵)』などと書いてありました。

こういう所へ行く機会があって、『良かった』というと語弊があるかもしれませんが、
ここを訪れた体験はたいへん大きな財産になりました。これは、外国にある、自分の国の歴史なのです。

これはダーウインの夕焼けです。

僕たちはスーパーマーケットでビールを買って、
海を見下ろす芝生の公園で飲みました。

日が沈むと金星、シリウス、カノープスといった
明るい星たちが西の空に現われました。

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オーストラリア旅行記2005