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プーノ  PUNO

僕たちがプーノの町に着いたとき、ちょうどお祭りがひらかれていました。
毎年2月に行なわれる『カンデラリアの聖母祭』という、ペルーでも屈指のお祭りだそうです。

美しい衣装を着た女性たち、派手な仮装をした男たち、
大音量で音楽を奏でる楽団が一つのチームを作って町じゅうを練り歩きます。
一つのチームは50〜100人くらいの規模で、そうしたチームが何十も、次から次へとやってきては通り過ぎてゆきます。
チームは町単位のものが多く、プーノだけではなくペルー全土、隣国ボリビアなどからも参加してきていました。
ほんとうに荘厳で情熱的なお祭りです。

上の写真は、プーノの町なかのアルマス広場の様子です。
広場には臨時の見物席が作られていて、地元の人や観光客が朝からポツリポツリと場所取りを始めていました。
僕たちもせっかくお祭りの日にプーノへ来たのだからと、全体を見渡せそうな席に陣取って
たくさんのチームが音楽と踊りを披露するのを半日ずっと見ていました。

面白かったのは、売り子さんからビールを買ったときです。
会場ではたくさんの売り子さんが食べ物や飲み物を売り歩いています。
僕たちは観客席の最上段に座っていたので、いちばん上からビール売りのオジサンに向って
『すーいーまーせーん! ビール下さいー!』と叫びました。
『いーくーらーでーすーかー!?』と聞くと
ビール売りのオジサンは、指で僕に値段を示しています。

どうやってお金を渡そうか、下まで降りるのは大変だしなあと思っていたら、
僕のすぐ前の人が、僕の手からお金を取ってどんどん下の人にパスして行きました。
お金がビール売りのオジサンに渡ると、今度はビールがたくさんの人の手を伝って僕のところまで登って来ました。
お祭りを見ながら飲むビールは美味しかったし、すごく楽しくて面白い体験でした。
 

プーノは、チチカカ湖を臨む湖畔の町です。

町の中は雑然としています。
小さな町なので、駅も宿も広場もレストランも
旅行会社も銀行も、だいたい歩いて行けます。

聖母祭は夜に佳境を迎えます。
これはピノ広場とサンファン教会。

ものすごい人ごみ!!!!!

多くのチームが、
悪魔(ディアブロ)の姿に仮装しています。

どのチームのパフォーマンスも完成度が高くて、
きっとこのお祭りのために一年間
準備をしてきているのだろうなあと思いました。

それにしてもこのお祭りでは、音楽が印象的でした。
どのチームの楽団も似たような編成で、6〜8人ほどの大太鼓が強烈な2拍子のリズムを叩き、
ホルンやトロンボーン、コルネットなど数十人の金管楽器が、ものすごく悲しい、短調のメロディーを延々と奏で続けるのです。

コード進行でいうなら、Am→Am→Dm→E7→Amという感じの繰り返しです。
僕はこの音楽を初めて聴いたとき、『お祭りなのになんて悲しい音楽なんだ!!』とビックリしました。
しかし聴いているうちに、音楽に込められた『命の叫び』というか、強烈なパワーがドンドン伝わってきました。

僕はこれまでそんな音楽を聴いたことがなかったので、メモ帳にいくつかのメロディーを記録してきました。

今回の旅行では、アンデス地方のフォルクローレや、ブエノスアイレスのアルゼンチン・タンゴ、スペインのフラメンコなど、
世界の個性的な音楽を本場で聴く機会に恵まれましたが、
このプーノの聖母祭に触れることができたのも、大きな財産になったと思っています。
 

路地に面した2階のバーは、
お祭り見物の特等席でした!
ビールを飲みながら、
次から次へとやってくるパレエドを眺めていました〜。

深夜まで町じゅう熱気に包まれます!

それにしても、
チーム全員おそろいの衣装を作るだけでも
たいへんなお金と労力がかかっているはずです。

このお祭りのために生きているという人も
大勢いるのだろうなあと思いました。

人生とはお祭りであります。

そうそう、プーノではサチコネエサンが
ペルー名物『クイ』を食べました。

クイとは、食用のネズミです。

ネズミの姿が原形をとどめています。
僕はなるべく見ないようにしていましたが、
サチコネエサンはバリバリ食べて完食しました。

どんな味なのか知りたい方は、
こんどアクアマリンのライブに来て
本人に聞いてくださいね(コマーシャル)。

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新婚旅行記 第1部