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氷河国立公園 LOS GLACIARES

これは、アルゼンチンのロス・グラシアレス国立公園(氷河国立公園)にあるペリト・モレノ氷河です。
アンデス山脈に源を発した全長30km、幅4kmという巨大な氷河が湖に流れ込み、
その先端は高さ60mいう氷の壁になっています。

パタゴニアに無数にある氷河のなかでも、このペリト・モレノ氷河は
湖に落ちる姿を真正面から至近距離で見られるとあって、パタゴニア最大の名所の一つになっています。

この氷河の風景を目の前にしたとき、本当に圧倒され、ただひたすら地球の驚異というものを感じてしまいました!

ところで、『パタゴニア』という地名を日本の人々はあまり知りません。
パタゴニアとは、南米大陸の最南端部の地域のことで、一般的には、南米大陸の南緯40度よりも南の地域と定義されます。
そこは氷河と、氷河が削った険しい岩峰、大草原が広がる秘境です。
また、常に冷たい風が吹き荒れているため『風の大地』とも呼ばれます。

パタゴニアはアルゼンチンとチリの両国にまたがっており、アルゼンチン側の氷河国立公園と、
チリ側のパイネ国立公園はその双璧とも呼べる名所です。
この2つの国立公園を訪れることは、この旅で最大の目的でした。
 

プンタ・アレナスから2本のバスを乗り継ぎ、
8時間かけて氷河国立公園の拠点
カラファテの町に着きました。

とちゅうでチリからアルゼンチンに入ります。
これはその国境。
パタゴニアを旅すると、
両国の国境を何度も往来することになります。
いちいち出入国の手続きがあるので、
パスポートには両国のスタンプがやたら
たくさん押されていきます(笑)。

パタゴニアに来てからずっと
天気がイマイチだったのですが、
カラファテに着く直前、夕陽が姿を現し、
世界が燃えるような夕焼けが広がりました。

こうした大草原もパタゴニアの特徴的な風景です。

カラファテには夜に着いたので、
宿を探して泊まりました。

次の日。

さあ!
いよいよ念願のペリトモレノ氷河の前に立ちました!!

湖に落ちる氷河の先端は、
高さ60mの氷の壁になっています。
写っている人々と大きさを比べて下さい。

あの一番下の展望台から見る氷の壁は
ほんとうにスゴイですよ!!!!

パタゴニアはいつも強い冷たい風が吹き荒れて、天気も良くない日が多いそうなのですが、
氷河国立公園を訪れた2日間も、パイネ国立公園でトレッキングを楽しんだ2日間も、素晴らしい快晴でした。
風も無く穏やかな日でした。今でもこの時のお天気には心から感謝しています。

↑いちばん上のペリトモレノ氷河の写真は、同じ構図の写真がガイドブックや観光ポスターによく載っているのですけれど、
たいていはドンヨリと曇った暗い空と一緒に写っています。
こんな真っ青な空とペリトモレノ氷河の写真を撮れてたいへん嬉しいです。
 

氷河の表面は、こうした荒々しい感じです。

展望台で氷河を眺めてると、銃声のような
『パアアアン!!』という乾いた音が、
静寂の中に頻繁に響きわたります。

それは、氷河の内部で氷が割れる音だそうです。

ところで、氷河といえば最大の見どころの一つが、『氷河の崩落』です。

氷河は一見止まっているように見えても、少しずつ下流に流れています。
そのため、ときどき先端の氷の壁が、大音響とともに崩れ落ちるのです。
その『氷河の崩落』を、僕たちはここにいた3時間の間に一度だけ見ることができました!!

小規模な崩落ならけっこう頻繁に起るのですけれど、高層ビル1つぶんくらいのブロックが落っこちないだろうかと、
僕たちも、周りの観光客もひたすらネバって待っているわけです。
幅4kmの氷の壁のどこで崩落が起るか分からないので、常に広く見張っていないといけません。

そしてついに、その時が来ました!
ちょうど僕たちの目の前で、巨大なブロックが轟音を響かせながら湖に落っこちたのです!
僕は、崩落の瞬間は写真など撮らずに、自分の目でしっかり見ようと決めていました。
あまりにも巨大なため、まるでスローモーションのようにゆっくりと傾いて落ちてゆく氷の塊。
それが湖に沈むと、激しい水柱があがり、雷のような重低音が世界を揺るがします。

で、ここまではテレビなんかでよく映像を見るわけですが、本当に印象深かったのはその後です。

崩落が起こした津波のような大きな波が、湖を伝わっていきます。
すると、湖にビッシリと浮かんでいる無数の細かい氷がお互いにぶつかり合って、『大歓声』を上げるのです。
何ともたとえようのない音です。この音に僕はほんとうに感動しました。
 

翌日は、
遊覧船で氷河を見に行くクルーズに参加しました。

穏やかなアルヘンティーノ湖の上を
船は滑るように進みます。
アンデスの雪峰が湖に映って、ほんとうに神秘的です。

スペガツィーニ氷河は、激しく険しいイメージ。
カッコイイです。

まるで滝のように氷河が山の上から落ちてきています。

幅は1.5kmですが
先端の壁の高さが80〜135mと最大です。

これはウプサラ氷河。

長さ60km、幅は7km!!!
先端の氷の壁の高さは最大80mもある
そうなのですが、あまりにもスケールが大きいので
5mくらいに見えてしまいます(笑)。

そして感動的だったのが、湖に無数に浮いている氷山の青い色です!これはスゴイです。
 

氷山がどうしてこんなに青いのか。

氷河や氷山の青さにはほんとうに息をのみました。

ビルやお城のような巨大な氷山も
たくさん湖に浮かんでいます。

クルーズ・ツアーでは下船してハイキングもします。

これは、美しい森の中を30分歩いてたどり着いた
オネージ湖。

カラファテの町で滞在した宿。

ここもきれいな宿で、
宿主さんたちがフレンドリーで親切でした。

カラファテは平和な観光地という感じの小さな町です。
メインストリートにはお土産屋さんや
レストランが並んでます。

宿の近所にある
中華料理バイキングのお店によく行きました。
美味しかった!

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