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メンドーサ MENDOZA

これは、バリローチェからメンドーサに向うバスの車窓です。
果てしなく続く『パンパ』と呼ばれるアルゼンチンの大草原を、夕陽がオレンジ色に染めています。

バリローチェから次の目的地・イグアスの滝までは直線距離でも2500kmも離れています。
直通のバスはなく、3本の長距離バスを乗り継がなければなりませんでした。
バリローチェからメンドーサまでが18時間、メンドーサからコルドバが10時間、コルドバからイグアスの滝までが16時間。
合計44時間です。

このバス移動は、本当に、キツかったです!! なにしろずっと景色が同じなのです。
見えるのは草原と、地平線と、空だけです。
それでも夕陽に染まる草原は感動的だったし、満月に青く照らされた草原もほんとうに美しかったです。

一日じゅう同じような風景の車窓を眺めながら、僕はフヌケのように無気力になっていました。
その理由は、パタゴニアを見てしまったことでした。
僕はこの数年間、ひたすらパタゴニアに憧れ続けてきました。
あのパイネの岩峰を、一目でいいから自分の目で見てみたい、いつか必ず地球の裏側へ行くのだという決意が、
日常のいろんなことをがんばり続けるモチベーションだったのです。

その夢が叶い、決して大げさではなく、僕はこの時『自分の人生に気が済んでしまって』いました。
これは恐ろしいことです。
ここから先、旅を続ける理由も、帰国してから生きていく目的も、もう何も無いような気がしていたのです。
精神的にも、とてもキツイ状態でした。

しかし、そんな考えが実にバカバカしいことだと教えてくれるものに、このあと出会うことができました。
それはイグアスの滝です。空と大地を切り裂いて落ちる世界一の滝の前に立ったとき、僕は、
『世界は美しい風景に満ちている。僕はまだ、それらのほんのちょっとしか見ていないじゃないか』
という謙虚さを取り戻すことができました。でもそれはまだ数日先のことです。
 

とりあえずメンドーサの町に着きました。

急ぐ旅でもないので、この町に1泊することにしました。

背の高い街路樹の木陰が美しい、穏やかな町でした。
気候も爽やかです。

メンドーサは世界的なワインの産地。
ガイドブックによると、
アルゼンチンはワインの生産が世界第4位で、
このメンドーサはその中心地なのだそうです。

ワイン工場見学の半日ツアーに参加しました。

試飲もあって大満足です。

チリとアルゼンチンは、ワインがとても美味しくて、値段も驚異的に安かったです。

とくにアルゼンチンでは、町なかの酒店やスーパーマーケットなどで、普通のボトルワインが数百円で売られていました。
もちろんワインの値段はピンキリですけれど、安いものは100円くらいでボトル1本買えます。
しかもそれがホントに美味しいのです!
ワイン好きの僕としましては、天国に来たような気分で、毎日ガブガブ飲んでました。

見かねたサチコネエサンが、『ちょっと、飲みすぎじゃないの』とイチャモンをつけてきましたが、
『だってワインのほうが水より安いんだもん。お金を節約するためにもワインを飲まなきゃ』と言ったら、
呆れて黙ってしまいました(笑)。
 

ぶどう畑が広がるメンドーサでは、
町なかの公園のスタンドで
グレープジュースを売っています。
もちろん果汁100%!

よく冷えていて、ほんとうに美味しかったです!!!!

メンドーサから夜行バスで10時間。
コルドバの町に着きました。

お昼前に着いて、
そのまま午後のバスに乗り継いたので、
滞在時間は2〜3時間です。
それでもいちおう散策しました。

これはサン・マルティン広場に面した大聖堂。
この近くのカフェに入りお昼を食べました!
バスの長旅の退屈さに耐えかねていたので、
CDショップで音楽CDを買いました〜。

アルゼンチンはワインが安いので、
ミネラルウォーターのペットボトルに入れて
バスに持ち込み、チビチビ飲んでました。

コルドバを出発して、
またパンパの大草原がひたすら続きます。

イグアスの滝まで16時間です。

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