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客船ふじ丸 FUJIMARU

これは、僕たちが今回の日食観測クルーズで乗った豪華客船『ふじ丸』です。
兵庫県の姫路港を出港し、小笠原諸島沖の洋上で皆既日食を観測して、また姫路に帰ってきました。
5泊6日の船の旅です。

皆既日食とは、太陽が月に完全に隠されてしまう現象です。
昼間なのに夜のように暗くなり、空には星たちが現れます。太陽の周りに現れるコロナと呼ばれる繊細な光や、
太陽が再び現れるときの『タイヤモンド・リング』と呼ばれる光景はほんとうに神秘的で神々しく、
『地球上で見られる最も美しい光景』と言われています。

2009年7月22日、インドから中国や日本にかけての地域で皆既日食が見られました。

今回の皆既日食は、日本では46年ぶりで次回は26年後という千載一遇のチャンスです。
陸地で見られるのは鹿児島県のトカラ列島と、奄美大島・屋久島・種子島の一部だけですが、
皆既帯は海の上にも続いています。
最も条件が良い(継続時間が長くて太陽の位置が高い)のが小笠原諸島の沖合だったので、
豪華客船をチャーターして小笠原沖をめざす観測クルーズがいくつか企画されました。
僕たちは幸運にも、この『ふじ丸』のツアーに参加することができたのです。
 

船内のラウンジ。
僕はこのピアノを弾きました。

僕たちアクアマリンは、6日間のクルーズ中に
3回のコンサートを行なう
『エンターテインメント・スタッフ』として、
『お仕事』で参加させて頂いたのです。

このクルーズ・ツアーは兵庫県立大学の公開講座として企画されました。
船旅を楽しむだけではなく、自然科学について様々な角度から学ぼうという主旨です。
船には講師の先生がおおぜい乗っていて、天文学や科学史、
クルーズの途中で寄港する小笠原諸島の生態系や地質などにかんする講義がひらかれました。

とは言ってもそんなに堅苦しいものではなく、講義は一日に1〜2時間でしたし、船旅は本当にヒマですから(笑)、
僕たちを含め500名の参加者はけっこう熱心に聞き入っていました。

500人の参加者の中には天文ファンも多く、これまで何度も海外へ皆既日食を見に行ったという人もいましたが、
ほとんどは皆既日食を生まれて初めて見るという普通の人たちでした。
皆既日食の仕組みや見どころなどを分かりやすく説明してもらえたのも、とても良かったと思います。
 

船内のホール。
ここで講義や様々なイベントが行なわれました。

僕たちは出港直後の最初のコンサートを
このステージで行ないました。
3日目と5日目のコンサートは、
白いピアノのあるラウンジで行ないました。

図書室のサチコネエサン。
船の中にはさまざまな施設があって、
とっても快適に過ごすことができます。

今回の皆既日食は日本で見られるということで、マスコミも大々的に取り上げて社会的にたいへん盛り上がりました。

ただ、見られる場所が陸地では鹿児島県の島々だけだったので、交通手段や宿泊施設が極めて限られています。
皆既日食がそこで起ることは計算によって何十年も昔から分かっているし、
世界中から観測家が集まってくることも分かっています。
僕の周囲の天文ファンの人たちは、5年くらい前にはもう具体的に方策を考え始めていました。

僕たちも5年くらい前に今回のお仕事のオファーを頂きました。
僕も一人の天文ファンとして、この日食はゼッタイに見たいと思っていましたから、
クルーズに参加できたことはミュージシャン人生の中で最も幸運に恵まれたことの一つです。

講師陣だけでなく『エンターテインメント・スタッフ』も充実していました。
様々なミュージシャンによるいろんなジャンルの音楽コンサート、マジックショー、サイエンスショー、
お茶席、ストレッチ体操などが常にどこかで行なわれます。
結婚式もありました。北海道から参加したカップルが船内結婚式をあげ、みんなでお祝いしました〜。
 

これは甲板。
ここでみんなで皆既日食を観測します。

じつは出港から日食の前日まで天気は最悪で、
みんなの顔も空と同じように曇っていたのです(笑)。

掲示板に最新の天気図が貼り出されます。

日食の日が晴れるのかどうか、
みんな心配で仕方ありません。
前夜になっても空はドン曇りです(泣)。

食事が本当に素晴らしかったです!!

朝・昼・おやつ・夕食・夜食と5回出ます。
いちいちホントに美味しくて、
みんなで大絶賛の嵐でした!!

ディナーはコースででます。

ホントに美味しかったなー。
幸せな思い出です。

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