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アトラス山脈のオアシス村 OASES THE ATLAS

これは、『タメルザ』というオアシス村です。むかし洪水で流されてしまったので廃墟のようになっていて、
人々は別のところに新しい村をつくって住んでいるそうです。

アフリカ大陸の北の端には、険しいアトラス山脈が続いています。
モロッコからアルジェリアを通ってチュニジアまで続く大山脈です。
ここでは、山の中にある渓谷や、オアシスの村々を巡りました。トズールから北に50kmほどです。
 

これはシェビカのオアシスです。

砂漠の中ですが、
あのナツメヤシが繁っているところには
豊かな水があるのです。

シェビカのこの村も洪水で流されてしまい、
別のところに新しい村ができたそうです。

ちょうどここがアトラス山脈と
サハラ砂漠の境目になっていて、
広大な平原が見渡せます。

僕の観察では、ここのオアシスは、
アトラス山脈に降った雨が一度地下にしみこんで、
麓で湧き出してくる位置にあります。

ここで自由時間があったので、
岩山にのぼってみました。

僕の観察では、周囲の岩石はみな砂岩で、
海底に堆積した地層です。

地層は水平に堆積するはずなのに、
このように垂直に立ってしまっています。
これは、アトラス山脈が隆起するときの
激しい地殻変動の結果です。

日本と違って地面が植物に覆われていないので、
そういうことが本当によく分かります。

岩山に登ると、
足元には貝殻の化石が大量にありました。
海底が隆起して山脈になった証拠です。

アトラス山脈の名前は、ギリシア神話に由来します。
星座の物語にはギリシア神話の神々が登場しますが、アトラスという神様も『りゅう座』の物語の中に出てきます。

ギリシア神話の神々は、アポロンが太陽神、ポセイドン(ネプチューン)が海の神、
アフロディーテ(ビーナス)が愛と美の女神というようにそれぞれ『担当』があるのですけれど、
アトラスの仕事は『大地(地球)を肩に担いで支える』ことでした。

アトラスは巨大な体でずーっと大地を支えていたのですが、あまりにも長いあいだ大地を支えていたので、
そのまま山になってしまいました。それがこんにちのアトラス山脈なのだそうです。
(別の説では、大地を支えるのが辛くなったので、
勇者ペルセウスが持っていた『メドゥサの首』を見せてもらって石になったと言われています。
メドゥサというのは、あまりにも恐ろしい顔をしているので睨まれた者はみな恐怖のあまり石になってしまうという怪物で、
ペルセウスに退治されました)

僕は子供の頃から星や天文が好きで、ギリシア神話も好きでしたので、
実際のアトラス山脈に立つことができてとても良かったです。僕は巨神アトラスの上を歩いてきました。

でも実際は、この山脈ができた理由は、プレートに乗って北上してきたアフリカ大陸がヨーロッパ大陸に衝突し、
その間にあった海の底の堆積物が隆起したからだと言われています。

ここはほんとうに、生きている地球のエネルギーを感じられる感動的な場所でした。
僕は大学と大学院で自然地理学の地形学を専攻したので、こういう場所に立つことはほんとに幸せです。
地球と話ができるような気分になれますよ!
 

山肌の地層の縞模様がほんとうに見事でした。

垂直に立った地層に細かい谷が入ると、
このようなギザギザ模様になるのです。

これはアリジェルアとの国境のそばにある
ミデスの渓谷です。

カメラは水平に撮っているのですが、
地層が傾いているのでナナメに見えてしまいます。
不思議な光景で、
ここに立つと平衡感覚がなくなってきます。

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