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北欧 NORTH EUROPE

これは、ノルウェーの原野に佇むサチコネエサンの写真です。
6月なのに残雪が大地を覆い、いかにも北極圏という風景が広がっていました。
あの車は、北欧を周るのに借りたレンタカーです。

スペインを後にした僕たちは、フィンランドの首都ヘルシンキに向いました。

ヘルシンキの空港では、日本からやってくる友人F氏と待ち合わせをしていました。
F氏は僕たちの友人で、留学経験も含めてフィンランドを十数回も訪れている北欧の事情通です。
北欧では10日間ほど、F氏と一緒に3人で周りました。

新婚旅行でフィンランドに行きたいと言ったのはサチコネエサンです。
ヨーロッパは国がたくさんあるので、お互いに行きたい国を1つずつ挙げて、そこに行こうと決めました。
僕はスペイン、サチコネエサンはフィンランドを選び、ヨーロッパではその2国とその周辺を旅することになったのです。

そんな感じでしたから、僕はフィンランドについてはネエサンに任せっきりで、ぜんぜん予習をしていませんでした。
そこに北欧に詳しいF氏まで合流したのですから、北欧での2週間、
僕は『へえ、そんな所があるの、いいねえ、行こう行こう。』と、ついて行くだけでした(笑)。
お陰で、ラクして素晴らしい体験がたくさんできてありがたかったです!

それに僕は、北欧にくる直前、スペインのマドリードで貴重品の入ったリュックサックが盗難にあい、
カメラも無くなってしまっていたので、写真もF氏が撮ったのを後でもらいました。
このページに載せる写真は、F氏が撮ったものを了承を得て掲載させて頂いてます。
僕が携帯電話のカメラで撮ったのも少しだけあります。
 

これはヘルシンキ市内にある大聖堂です。
(みますケータイ撮影)

ヘルシンキから船に乗り、バルト三国のひとつ
エストニア共和国に日帰り旅行をしました。

首都タリンの美しい旧市街を散策したりして
楽しかったです。
これはタリンの海岸。
白鳥がたくさんいました。右端は僕です。

夜行列車『サンタクロース・エクスプレス』に乗り、
いよいよ北極圏の入口の町、ロヴァニエミに参ります!

この写真は、僕たちがどういう格好で
世界旅行をしていたのかが分かる
唯一の貴重な写真です(笑)。

北緯66度、ロヴァニエミに着きました!

これは世界最北のマクドナルド。
記念にハンバーガーのセットを食べました。
『世界最北のマクドナルド』と書かれた
ポストカードをもらいました。

ロヴァニエミのサンタクロース村には、
サンタクロースさんの事務所があります。

サンタさんの公式郵便局があり、
ここで手紙を書いて投函すると、世界中どこにでも
クリスマスに届けてくれるのです。

僕たちは、それぞれの家族と、
お互いに宛てて手紙を書きました。
(この日は6月でしたが、
ちゃんとその年の12月に日本に届きました!)

ロヴァニエミのサンタクロース村で、僕たちは本物のサンタクロースさんに会うことができました。

ここは観光客に大人気のスポットらしいのですが、僕たちが訪れたのは本格的な夏の行楽シーズンが始まる前で、
平日の夕方だったこともあり、すごく閑散としていました。

スタッフの人がサンタさんの事務所の前で、
『そこの君たち!今なら並ばないでサンタさんに会えるよ!ヒマだから直接話ができるよ!』と呼び込みを(笑)していました。

僕たちが恐る恐る、『サンタさんに会うにはお金がかかるの?』と聞くと、
『一緒に写真を撮るのは有料だが、会って話すだけならタダだ。』というので、サンタ事務所に入ってみることにしました。

サンタ事務所に入ると、まずスタッフさんが通路の壁にかかっているたくさんの写真の説明を始めました。
サンタクロースさんと一緒に、いろんな国の大統領や映画スターが写っています。
世界中から大勢のセレブが、サンタクロースさんに会いに来るのだそうです。

そして、通路を歩いて中に入っていくと、ほんとうにサンタクロースさんがいました!
暖炉のある広い部屋で、サンタさんがロッキングチェアにゆったりと座って、
ニコニコしながら『やあ、よく来たね、ようこそ。』と出迎えてくれました。
おなじみの赤い服を着て、立派な白いヒゲをはやしています。
サンタクロースさんが英語を話すということを、この時初めて知りました。

僕は本物のサンタさんに会ってたいへん感激したので、いろいろ質問しました。
『サンタさんは、今のような夏の時期は、何をしているのですか?』と聞くと、
『そうねえ、クリスマスが近づいてくると目が回るほど忙しくなるんじゃが、
夏の間はハイキングや釣りをして自然を満喫しとるよ。
それでも全く仕事が無いわけじゃあない。世界中の子供たちから届く手紙に返事を書いたり、
マスコミの対応なんかも大事な仕事じゃよ。』と言いました。

つづけてサチコネエサンが聞きます。
『サンタさんは、トナカイを何頭くらい、飼っているのですか?』
するとサンタさんは、
『何千頭もおるよ。ただ毎年、赤ちゃんが生まれて数が増えるし、残念なことに交通事故に遭ったりするものもいるから、
正確な数は把握しとらんがねえ。』と言いました。

サンタさんは僕たちに向って、
『この仕事は、ワシ一人ではできない。大勢の人たちに手伝ってもらっているんじゃよ。
ぜひあなたたちも、世界中の子供たちに夢を与えるという仕事を手伝ってくれないかのう。』と言いました。
スタッフさんは僕たちの胸に、『サンタの手伝いボランティア』と書かれた丸いシールを貼りました。

僕は、『ええ、僕も世界中の人々と夢を共にできるような仕事をします。』と、サンタさんに言いました。
そのシールは、フィンランド旅行中はずっと胸につけたままにしていました。
 

ついにヨーロッパ最北端、
ノルウェーのノールカップ岬に到達しました!

北緯71度。ここが僕たちの人生の最北端です!
そして、僕たちの新婚旅行の『ゴール』です。

パタゴニアに喜望峰、ジブラルタル海峡にロカ岬。
世界の果てを巡る旅は、ここに終わりました。

ものすごい荒天でしたが、胸がいっぱいになりました。

ノールカップ岬を訪れた日は、
ノルウェーのアルタという
美しい海辺の町に泊まりました。

古代の人々が海岸の岩に刻んだこの岩絵は、
世界遺産に登録されているそうです。

これは『真夜中の太陽』の写真です。
(みますケータイ撮影)

6月の北極圏は白夜の季節。
太陽は24時間ずっと沈まずに、
地平線の上を転がるように横に滑ってゆきます。

この写真は、
その日に太陽が最も低くなる時刻(夜中の1時頃)に
撮りました。
太陽はこの後また右に動きながら
だんだん高度を上げ、次の日が始まるのです。

これは、真夜中の太陽でできた僕の影。
太陽は真北にあるので、陰は真南に伸びます。
(みますケータイ撮影)

太陽が一日じゅう沈まない白夜は、
アルタとムオニオという町で2回体験できました。
地球が丸いことを実感できる、
素晴らしい体験でした!!

帰国してから僕は、この体験をもとに
『Norway 〜真夜中の太陽〜』という
ピアノ曲を作りました。

アクアマリンの『太陽の翼』というCDに入っているので
ぜひ聴いてね!
(コマーシャル)

この川は国境になっています。

あの標識を境にして、
サチコネエサンはフィンランド側、
僕はスウェーデン側に立っています。

スウェーデンにいたのは30分くらい(笑)。
森の中で、誰にも会いませんでした〜。

北欧では、こうしたコテージに泊まることが
多かったです。
フィンランド通のF氏が
トナカイの肉料理とか作ってくれて良かったです。

サウナつきのコテージにも泊まれたので
本場のサウナ体験もできました。

タンペレの町にて。
思えば、5ヶ月の世界旅行は、いつも
こんなふうにガイドブックを広げて、
『次はどこへ行こうか』と言っていた気がします。

こんなに自由で、こんなに充実した日々も
もうすぐ終わりです。

フィンランドで最も美しい風景と言われる
湖水地方『ウッコ・コリの丘』からの眺め。

湖に無数の島が浮かぶ風景には感動しました。
松島にちょと似てます。

再び首都ヘルシンキに戻ってきました。
(みますケータイ撮影)

北欧を一緒に旅したF氏は
一足先に日本に帰国しました。
僕たちは世界旅行の最後の数日間を、
この部屋で穏やかに過ごしました。

これはヘルシンキで泊まった宿。
夏休みで学生が帰省して空き部屋になった学生寮を、
宿として旅行者に開放しているのです。
ホテルに泊まるよりもすごく安くて、助かりました。

旅の最後の食事となった、ヘルシンキのケバブ。
(みますケータイ撮影)
物価の高い北欧では、1000円弱で食べら
れるこのトルコ料理『ケバブ』が生命線でした(笑)。
普通のレストランには高すぎて入れません。

最後の日、晩ご飯にこのケバブを食べて
深夜のヘルシンキ空港に向いました。

翌日は早朝の飛行機だったので、
宿代をケチって空港に野宿することにしたのです。
新婚旅行の最後の夜は野宿!です(笑)。

さて、いよいよ5ヶ月と1週間の旅も終わり、日本に帰る日が来ました。
こんなにあっけなく終わるものかと思うくらい、その日は淡々とやってきました。

幸いなことに、僕たちは、帰国してからすぐにお仕事の予定が入っていました。
ノートパソコンを持ち歩いていましたから、旅行中にコンサートのオファーをメールで頂いたりして、
例年どおりの夏と同じようなライブツアーのスケジュールが決まっていたのです。
これは、ほんとうに、ありがたいことでした。

帰国して最初のコンサートは長野市のプラネタリウムでの演奏でした。
それに何と、帰国の『翌日』に、ナレーション録音という、本業とは違う『声優』みたいなお仕事が入っていたのです(笑)!

このお仕事の制作会社さんは昔からの知り合いだったので、
『帰国翌日に東京のスタジオに来いなんて無茶ですよ!』などと冗談を言えるような仲だったのですが、
とにかく、ヘルシンキで過ごした最後の数日間は、帰ってからのことをじっくりと考える余裕がありました。

旅の終わりというのは、いつも心に穴があいたような気持ちになります。
これだけたくさんの素晴らしい場所を巡ったのに、行ってみたい場所はもっと増えました。
この旅をしたことで、僕たちにとって地球は小さくなり、世界は広くなりました。
またいつか、こんな旅に出たいです。

この旅で出会った全ての人たちに、感謝の気持ちでいっぱいです。
これから一生、遠い国や街の名前を聞いたとき、僕たちにはハッキリと思い出せる風景や、空の色や、水平線や、
笑顔がたくさんあるのです。

旅に出る前、世界は『遠いどこか』にありました。
それが今では、世界も、地球も、僕たちの胸の中にあるのです。
旅先で出会った親切な人々も、みんな僕たちの胸の中に住んでいます。毎日それを実感します。
それが、旅というものです。
僕たちはいっそう、地球を好きになりました。

こうして僕たちの新婚旅行は、ゆったりと、慌しく、終わりました。

アクアマリンのコンサートでは、ここでは書ききれなかった旅の話もけっこうしたりしてますので、
ぜひ気が向いたらお越しいただけましたら幸いです(コマーシャル)!
 

アムステルダム経由で日本に帰ります。

これが、半年間の世界旅行で、僕が撮った
最後の写真です。
(ケータイ電話のカメラですけどー!)

これで、僕たちの新婚旅行記はおしまいです。
長文におつきあい頂き、ありがとうございました。

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新婚旅行記 第3部