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ペルセウス座は天の川に浮かぶ船
天船(てんせん)、大陵(だいりょう)、巻舌(けんぜつ)
秋から冬にかけて、頭の真上あたりに、ユニークな星の並びが見えます。
クルンとカールした星の並びが3つ見えます。
偶然とはいえ、「おもしろいなあ!」と思わず叫びたくなってしまいます。
これが、ペルセウス座という星座です。

僕が入っている星の観察会で、以前「ペルセウス踊り」というのが流行しました。
それは、この星の並びのように手足をクネクネさせて踊るのです。

あ、星の会はいつもこんなヘンなことをやっているわけではありませんよ。
ちゃんと流れ星を数えたり、星の写真を撮ったりしています。
でも、ぼくが知っている星好きの人たちは、
せっかく星の観測に行って、曇って星が見えないと、みんなでお酒をのんで、ウノをやるのです。
ぼくはこんど、人生ゲームを持っていこうかと、思っています。
西洋では、これは神話に登場するヒーロー「ペルセウス」の姿だとして、ペルセウス座という星座になっています。

ペルセウスというのは勇敢な男の人で、おそろしい怪物をやっつけたり、
クジラの怪獣に食べられそうになったアンドロメダ姫をピンチから救ったという、すばらしい英雄です。

ぼくはこのページのためにペルセウスの絵を描いてみました。
よろいかぶとを着た、勇敢なペルセウスを描いたつもりですが、いんちきパーマンみたいになってしまいました。
ちなみに、ペルセウスが手にもっているヘンなものは、「メデューサ」という怪物の頭です。

メデューサは、たいへん恐ろしい怪物で、髪の毛が一本一本ヘビなのです。
そして、あまりにもおそろしい顔をしているので、にらまれた人はみな、あっというまに石になってしまうのです。

ペルセウスは、メデューサと目を合わせないために、「盾」をピカピカにみがいて、まるで鏡のようにして、
そこにメデューサを映しながら戦いました。
そして、やっつけた証拠に首を切りとって、持って帰るところなのです。

さて中国では、この星たちは「天船(てんせん)」、「大陵(だいりょう)」、「巻舌(けんぜつ)」という3つの星座に分けられます。
3つのカーブが、それぞれ星座になっているのです。
これはとても覚えやすいと思います。
まず、「天船」というのは、「天の川に浮かぶ船」を表しているそうです。
船を横から見た形に見えますね。
ちょうどこのあたりは、冬の淡い天の川が流れているところなのです。
ですのでほんとうに、天の川に浮かぶ船のように見えます。

「大陵」というのは、「大きなお墓」という意味です。
あなたは「古墳(こふん)」というのを知っていますか?
むかしの、えらい人のお墓のことですが、まるで山のように大きいのです。

日本にもたくさんあるのですよ。
ぼくは大阪の堺という町に、日本一大きい古墳を見にいったことがあります。
一周するのに、歩いて49分もかかりました。
この星座も、昔の中国の皇帝などの大きなお墓を表しているそうです。

「巻舌」というのはちょっと変わった星座で、口の中にある舌を表しているのだそうです。
なるほど、舌を巻くとこんな形になりますね。

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