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五能線
(秋田県・青森県/2000年4月19日放送)
世界最大規模のブナの原生林のために、世界遺産に登録された白神山地の麓を走る路線です。
また日本海に沿って走るので、海の景色と水平線に沈む夕陽も素晴しいです。

ブナを漢字で書くと「木」へんに「無」というつくりを書きます。
クネクネ曲がっていて材木にできないため、無用の木として、日本中で伐採されどんどん姿を消してゆきました。

開発の危機を逃れて世界遺産にまでなった白神のブナ林の素晴しさを手軽に堪能するには、
十二湖というところがお薦めです。五能線の十二湖駅の近くです。
遊歩道を歩くと、たくさんの小さな湖がブナの森の中に見え隠れします。
新緑の頃は最高です。カタクリの花の群生が実に感動的でした。

ちなみに近くの津軽半島には「十三湖」というのがあり紛らわしいのですが、ぜんぜん別ものです。

秋田県の能代(のしろ)と、青森県の鯵ヶ沢(あじがさわ)のあいだは海沿いを走り、とくに夕陽の美しさは有名です。
津軽平野に入ると、岩木山という津軽のシンボル的な火山が見えてきます。
1625mの富士山型の山です。
この一帯はリンゴ園が多く、窓を開けるといいにおいがします。
終点の弘前(厳密には五能線ではなく奥羽線ですが)は、
東北地方で有数の桜の名所なので、5月の連休の頃なら桜と新緑の両方を堪能できます。
またあえて厳冬期 に旅すると「冬の日本海」のすごさがわかる、と言っている人がいました。

津軽平野を見おろす岩木山は、頂上近くまでバスでゆけるので、わりと簡単にてっぺんに登れます。
そのわりには眺めが素晴しくて、青森県が地図みたいに見えます。

(写真/大崩山から見下ろす十二湖と白神山地の新緑)

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