紀勢本線 |
(三重県・和歌山県/2000年5月21日放送) |
紀伊半島を海沿いにぐるっとまわる路線です。
車窓からもバラエティに富む海の風景を楽しむことができますが、南紀は素晴しいポイントがいっぱいです。
ミマスの一番のお薦めは三重県南部の熊野という町です。
熊野市駅から海岸へ歩く道は、海辺の町の何気ない日常を感じることができ、
素朴ですがなぜかほっとする雰囲気があります。
海岸へ出ると「鬼ヶ城」という景勝地があります。
ここは海岸の崖を波が浸食して、異様な地形を作り出したものです。
遊歩道が完備されていて、太平洋の荒波が作り出した自然の造形を見ることができます。
この鬼ヶ城から遠く新宮市までの約20kmは、
「七里御浜」という穏やかで直線的な小石の海岸が続いています。
ここの小石はまさに碁石です。白黒2種類の丸くて平らな小石からできています。
真っ黒な石は「頁岩(けつがん)」という細かい泥がかたまった岩石で、
これは「那智黒」と呼ばれ硯や碁石に加工される南紀の名物です。
白いほうはマグマが地表近くで冷えてかたまった岩石で、これらが波の作用で削られると、
丸くて平らな小石になるのです。
有名な「那智の滝」は那智駅からバスですぐです。
落差133mの素晴しい滝です。
遠くから見てもカッコイイけれど滝壷近くから見上げるのも感動的です。
紀伊半島の先端には串本という町があって、本州最南端の「潮岬(しおのみさき)」がすぐ近くです。
歩いて行くにはちょっと遠すぎるのでバスがあります。
本州に在住の方はぜひ記念に訪れていただきたいです。
岬は高台で広い芝生の公園になっていて、磯まで下りてゆくこともできます。
天気の良い日にのんびりするには最高の場所です。 |
(写真・串本の沖に浮かぶ南紀大島。海金剛と呼ばれる景勝地) |
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