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旅行地図
長江(ちょうこう)は、中国最大の大河で全長6300kmもあります。

この中流に「三峡(さんきょう)」という峡谷があります。
広い中国の中でも、代表的な観光地で、美しく険しく雄大な渓谷美と、
川辺に点在する三国時代の史跡を見るために外国からも多くの観光客が訪れます。

ちょうど3か月前に、アメリカのグランドキャニオンを訪れた余韻がまだ残っているのですが、
それでも三峡の景色には強烈に感動いたしました。

三峡とは
長江は、中流で「巫山(ウーシャン)山脈」という山々を越えます。
長江はここで、険しい山々を越えて下らなければならないので川幅も狭くなり、高い崖に挟まれた、深い谷を下ります。
巫山山脈の上流側が「四川(スーチョワン)盆地」です。

四川地方は三国時代のヒーロー・劉備(りゅうび)という人が作った「蜀(しょく)」という国があった地方としても有名です。
いまから1800年近く昔のことです。
「三峡」は、3つの渓谷の総称です。
上流側から「くとう峡」「巫峡」「西陵峡」と並んでいます。

ダム湖に沈む三峡
そして、三峡が、さいきん急に注目を浴びているのは、もうすぐここに世界一のダムができて、
素晴らしい渓谷の風景や、三国時代の貴重な遺跡が水没してしまうからなのです。
ダムが完成するのは2009年ということですが、今年から少しずつ貯水を始めるので、
自然なままの三峡の姿を見ることができるのは、今年2003年の春まで、ということになっていました。

今回の旅行は、僕の母親がかねてから三峡を見たいと言っていたので、水没前に見に行こうということで、行きました。
僕は今回は、付き添いです。

この、世界最大の「三峡ダム」の建設によって、長江の水位は175mも上昇するのだそうです。
そして、巨大な湖が誕生し、そのためにアジアの気候が変わると言う学者もいるそうです。
川辺にはたくさんの町がありますので、それらも水没します。
故郷が湖に沈んでしまうために移住する人は200万人だそうです。
なにもかも、想像を絶する規模です。

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長江旅行記