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水の都「武漢(ウーハン)」

宜昌から武漢へはバスで4時間です。
湖北の田園地帯を走ります。
宜昌から武漢へはバスに乗りました。
バスの切符は宜昌のホテルのチケットオフィスで取ってもらいました。
一人80元(約1200円)でした。東京から名古屋くらいの距離ですので、たいへん安いです。
トイレつきで、給湯器もあってお湯が自由にもらえます。
乗ってすぐ、車掌さんがスナック菓子を乗客に配っていました。

バスはずっと湖北省のいなかを走ります。
典型的な中国のいなかの風景が続いていました。
教育テレビで明け方にやっている「漢詩紀行」でいつも出てくるような美しい景色でした。

車掌さんは、ウーロン茶のテレビコマーシャルに出てきそうな、25歳くらいのとてもきれいな女の人でした。
僕は一目でこの車掌さんのファンになりました。

バスが武漢の街なかに入ると、いろんな所で停車して、乗客も少しずつ降りてゆきます。
僕は自分の乗っているバスが武漢市内のどこへ行くのかも知らず、どこで降りたらいいのか分からないので、
車掌さんにホテルの場所を告げて、一番近い停留所で降ろしてくれと言いました。
車掌さんは英語を話す人だったので、たいへん助かりました。
すると彼女は、運転手さんと相談して、停留所じゃないところで降ろしてくれて、
「ここからタクシーですぐだ」と言ってタクシーまで拾ってくれました。

長江のほとりにあるホテルについてフロントで聞くと、部屋が空いているというので3泊することにしました。

キーをもらって9階の部屋に行くと、それはそれは素晴らしい眺めの部屋でした。
眼下に長江が悠々と流れ、「武漢長江大橋」という立派な橋がすぐ近くに見えて、渡っている車や列車が見えます。
武漢で泊まった「ホリデーイン」からの眺め。

武漢長江大橋
この橋は2層構造になっていて、上が車と歩行者、下が鉄道です。
長江にかかった最初の近代橋だそうです。

僕はひとつこの橋を歩いて渡ってやろうと思いました。
同行の母親が疲れて寝てしまったので、一人で遊びに出かけました。
宿を出て川辺を歩くと、すぐ橋のたもとに着きました。
橋は高さ80mもあるので、川辺からは橋げたについているエレベーターで橋の上に登る仕組みになっています。
エレベーターは1回1元(約15円)です。

橋の上はすごい交通量で、歩いて渡っている人も大勢いました。
長江はもう三峡とはぜんぜん違って広くて、悠々と流れています。
対岸に着くと階段でまた川辺に下りてしばらく座っていました。
帰りは途中で雨が降ってきたので急いで戻りました。

黄鶴楼
橋を渡ったところに「黄鶴楼(こうかくろう)」という建物があります。
これは三国時代に建てられたという楼閣で、たいへん風光明媚なところとして、歴史上たくさんの詩人が来たそうです。
ここで李白という人が作った詩はたいへん有名だそうです。

いまは5階建ての立派な楼閣になっていますが、これは清時代のものをモデルに1985年に再建されたものだそうです。
中はお土産やさんや展示室があって、各時代の黄鶴楼の再現模型を展示していました。
これは本当に興味深い展示でした。
李白が詩を作った唐の時代は、もっと質素な2階建ての楼閣だったようです。

東湖
武漢の市街地図を見ると、真ん中を長江が流れ、周囲には無数の湖があります。
湖岸線が複雑に入り組み、まるで水と水の間に陸地があるみたいです。
まさに「水の都」という感じがいたします。

東の郊外には「東湖(ドンフー)」という大きな湖があって、観光地になっています。
湖の中を、京都の天橋立のような細い細い道が通っていたりして、たいへん美しいところです。
しかし、僕らが行った日は非常にカスミが濃くて、見晴らしがきかなくてちょっと残念でした。

東湖のほとりにある磨山。
展望台へ登るリフトがあります。

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