TOP > JOURNEY > アクマリ旅行記 > 新婚旅行記 第1部 > クスコ
クスコ  CUZCO

クスコは、インカ帝国の首都だった町で、標高3400mという高地にあります。
上の写真はクスコの中心にあるアルマス広場です。カテドラルの上にちょうど満月が昇って絵のような美しさでした。
 

海岸地方のナスカからクスコまでのバスの旅は
本当に過酷なものでした。

標高4000m級のアンデス山脈の中、
狭くて曲がりくねった道を進みます。
直線距離では400kmくらいなのに
夜行バスで確か15時間くらかかりました。

ナスカを出発し10分後には車酔いになり
30分後には胃の中の物を全部吐き、
その後は十何時間も生き地獄でした!
クスコの町が見えたときは
『ああ!まだ生きてる。助かった!』と思いました(笑)。

クスコはアンデスの山並に囲まれた
盆地の底にひろがっています。

赤い屋根が一面に広がる美しい町。

中央に見えるのがアルマス広場。
矢印の先は僕たちが泊まった宿です。

郊外のサクサイワマン遺跡からは
このようにクスコを一望できます!

僕たちがクスコで泊まった宿。
2階の左側の窓にサチコネエサンが写っています。

アルマス広場まで徒歩10秒!という
最高に便利なところでした。
窓の下に見える小さな広場の景色も気に入りました。

アルマス広場に面してレストランや
カフェが何軒かあります。

僕たちはこのカフェに何度も行きました。

アルマス広場を見下ろす
2階のテラス席がお気に入りで、
コーヒーやビールを飲みながら
ずっと広場を眺めていました。

クスコは坂の町。
空気が薄いので上り坂はキツイです。

いきなり標高3400mの高地に来たので
二人とも高山病になってしまいました。
僕は着いた日は何ともなかったのですが、
次の日に後頭部がズキズキ痛くなりました。

多くの人は、数日おとなしくしていれば
体が自然に慣れて平気になります。

市内にはインカ帝国時代の石垣が残っています。

『石の間にはカミソリの刃すら入らない』
と言われるほど精密に組まれた石垣は
インカ文明の土木技術の高さを物語っています。

これは有名な『12角の石』。
わざわざこんな複雑な形にした理由は
いまも謎で、いろんな説があるそうです。

サントドミンゴ教会は、
インカ帝国を征服したスペイン人が建てたものです。

もともとここにはインカ帝国の神殿があったのですが、
土台の石垣だけ残して壊し、
その上に教会を建てました。

大地震があったとき、教会は大破したのに
インカの石垣はビクともしなかった
という話が伝えられています。

中に入ると、インカ時代の石垣を見ることができました。

クスコには、トータルで1週間くらい滞在したので、アルマス広場には毎日のように行きました。
そこではいろんな出来事があり、いろんな思い出ができました。

面白かったのは、観光客相手に絵ハガキを売っていた小さな男の子との出会いです。

広場にいると、子どもたちやオバサンたちが次々にやってきてお土産を買えと言ってきます。
その男の子はまず僕に、『絵ハガキいろいろあるよ。1枚1ソル(約40円)だよ』と言いました。
こういう所では、要らないときにはハッキリ断るのが礼儀なので
『絵ハガキはさっきたくさん買っちゃったんだよ。だからもう要らない、ごめんね。』
と言うと、その男の子はいきなり僕に向って『ウソだ。ウソつき。』と言いました。

キリスト教の国では『お前はウソつきだ。』という悪口は人間性を否定するほどの禁句だと知っていたので、
僕は言い返しました。
『僕は本当に絵ハガキをたくさん買ってしまったから要らないと言っているのに、君はヒドイ言い方をするなあ!』
隣りでそれを見ていたサチコネエサンはスペイン語が分からないので、
『何をそんなに怒ってるのよ。いいじゃないの、見てあげるくらい。』と言って絵ハガキを手にとってパラパラ眺めました。

絵ハガキを返そうとしたとき、男の子がこう言いました。
『見たら5ソルだ。5ソル払え。』

それを聞いたサチコネエサンはいきなり日本語でキレまして、
『あのねえ君、買ったら1ソルで見るだけなら5ソルって、 おかしいでしょう?!?!そんなこと言うもんじゃありません!!』
と、すごい剣幕で説教を始めました。男の子は逃げるように行ってしまいました。

世界中どこに行っても観光客というのは『買え買え攻撃』の集中砲火を浴びますが、ペルーは特にすさまじかったです。
クスコのアルマス広場では10m歩くごとに『ごめん、要らない』と言わなければならず、
サチコネエサンはそのストレスでだいぶ参っていたのでした。
 

↑この写真はとくに思い出深い一枚です。
アルマス広場で地元のミュージシャンたちとセッションをしました!

僕は旅行に小型ギターを持っていったので、それを持って広場に行ったら、
地元のミュージシャンたちが仲間に入れてくれたのです。

最初はビートルズの曲とかをみんなで歌っていたのですが、みんなが『君らの曲を聴かせろ』というので、
確かアクアマリンの『流星』とかを演奏しました。
彼らが打楽器で演奏に参加してくれて、こういうのって最高だなあ!と思いました。

歌っているうちにすぐ100人くらい集まってきてすごい人だかりになったので、
『僕たちは日本から来ました。彼女は歌手で、僕は作曲をしています。いま新婚旅行で世界を周っています。
エクアドルから来て、この後ボリビア、チリ、アルゼンチンに行き、そのあとアフリカに渡ります。
クスコは美しくて最高です。ここで演奏することができてとても幸せです!』
とスピーチ(?)をしたら、みんな拍手喝采で大変盛り上がってくれました。

すごく印象に残っているのが、
『僕たちは日本では有名ではありませんが、、、、』と言った時に、群集の一人が
『いや! いや! 君達はもうクスコでは有名人だ!!』と叫んでいたことです。
こういうとっさの言葉の切り返しはさすがだな〜と思いました。

歌っている最中に、人ごみの中からコインが飛んできましたが、
それはクツ磨きの女の子が素早く拾って持っていってしまいました。
 

クスコ郊外の丘の上にある『サクサイワマン砦』の遺跡。

インカ帝国の堅牢な石垣の向こうに
クスコの街並みが一望できます。

町から歩いて行けるのですが
さらに標高が高くなるので大変です。
高山病で頭がもうろうとしながら登りました。

遺跡からの眺めは本当に素晴らしく
疲れも吹っ飛びました!!

サクサイワマン遺跡からさらに歩いて
『ケンコー』という遺跡にも行きました。

インカ帝国の時代に祭事が行なわれた場所だそうです。

←前のページ | 次のページ→
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
新婚旅行記 第1部