喜望峰 CAPE OF GOOD HOPE |
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これが有名な喜望峰の風景です。
1488年、大西洋を南下してきたポルトガルの船があの岬を回ってインド洋に入ったとき、
ヨーロッパとアジアを結ぶ航路が発見されたのです。それは世界の地図をぬりかえ、
歴史を劇的に変えてしまう大発見でした。
歴史の教科書で習った場所に、実際に自分が立った瞬間は不思議な感じがしました。
知識として名前は知っていても、そこがどんな風景の場所なのかなんて、これまで考えてみたこともありませんでした。
ここに立ったとき、『喜望峰とはこういう所だったんだ!』という素朴な感動とともに、
ずいぶん遠いところにやってきた気がしました。
喜望峰はケープタウンから南に40km。南に大きく突き出したケープ半島の先端にあります。
僕たちはケープタウンからの日帰りツアーでここを訪れました。
岬の先端はもちろん周辺の見どころにも立ち寄って観光します。ツアー参加者は8人くらいで、マイクロバスで参ります。
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ツアーでは、まずハウト湾で遊覧船に乗りました。
沖合いのドイカー島にはオットセイが何百頭もいて、
岩場で昼寝をしていました。
景色は最高でしたが、船がかなり揺れるので、
だんだん気分が悪くなってきました! |
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次に訪れたのが、ボルダーズ・ビーチ。
ここには野生のペンギンがたくさん住んでいます。
海が青く澄んでいて、ひたすら美しい場所でした!! |
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ボルダーズ・ビーチに住んでいるのは
アフリカン・ペンギンという種類だそうです。 |
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喜望峰に着きました!
まずケーブルカーに乗って、
ルックアウト・ポイントと呼ばれる高台に登ります。
この写真はそこからの風景。
矢印の先が喜望峰の先端です。
ここからあそこまで遊歩道があって、
みんなで散策を楽しみます。 |
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ケープ半島のほんとうの先端、
ケープ・ポイントにも急いで一応行っておきました。
こちらは、ものすごい断崖が見られます。 |
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喜望峰の先端に立つサチコネエサン。
ここも一つの『世界の果て』です。
やっぱり感動しました。 |
5ヶ月間の新婚旅行の大きなテーマの一つが、『世界の果てを巡る』ということでした。
僕は、地球には果てはありませんが、世界には果てがあると思います。
いまはグローバルな時代なので、世界は網の目のようなネットワークで一つに繋がった感がありますけれど、
かつて地球はたくさんの世界に分かれ、それぞれの世界に果てがありました。
そこは今でも、やはり世界の果てであり続けている部分があると思うのです。
今回の旅行では、南米大陸最南端のプンタ・アレナスを始め、この喜望峰、
ユーラシア大陸の最西端であるポルトガルのロカ岬、地中海の西の果てジブラルタル海峡、
ヨーロッパ最南端のスペイン・タリファ岬、そしてヨーロッパ最北端であるノルウェーのノールカップ岬に立ちました。
それらの場所には例外なく、独特の、終わりと始まりが共存する不思議な空気が流れていました。
そこは行き止まりであると同時に、目の前に果てしない水平線が、未知なる新しい世界への予感を隠して広がっているのです。
僕はそういう場所がとても好きです。
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看板には、
『喜望峰。アフリカ大陸の最南西端地点。
南緯34度21分25秒。』と書いてあります。
この岬が発見された当初は、
『嵐の岬』と名づけられたそうですが、
ポルトガルの王様が『これはめでたい!
これでアジアに進出して我が国は栄えるぞ』と
大喜びして『希望の岬』という名前に変わったそうです。
『ケープ・オブ・グッド・ホープ』。
素直に考えれば『希望岬』と訳すのが自然なのに、
なぜ日本語では『喜望峰』というのかは
諸説あるそうです〜。 |
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喜望峰からの帰りはサイクリングをしました。
途中の道にはダチョウがいました。 |
喜望峰からの帰り道には、希望者は海辺をサイクリングをしました。
何キロか先にある、ランチを食べたビジターセンターで待ち合わせです。
サチコネエサンは、『もうサンザン歩いて疲れた。マイクロバスで帰る』と言ってクルマで先に行ってしまいました。
僕は、アフリカ大陸の果ての海岸線を自転車で走れるなんて最高じゃないですかと思い、
真っ先に『ハイ、ハイ! 僕やります!』と手を挙げました。
景色のきれいな海岸線を自転車で走っていると、大きなダチョウが2匹、道路を歩いていました。
人間を見てもぜんぜん逃げないので、写真を撮りました。
待ち合わせ場所のビジターセンターに着いたとき、ガイドさんが、
『おい君、オーストリッチを見なかったかい?』と僕に聞いてきました。
オーストリッチとは、英語でダチョウのことです。
僕は『オーストリッチ』という英単語を知らなくて、てっきり『オーストリア人』のことだと思いました。
そのツアーにはオーストリア人の参加者がいたので、その人のことを言っているのだと思いました。
そこで僕は、
『ああ、オーストリッチね、オーストリッチなら僕のだいぶ後ろのほうだな。
一生けんめい自転車を こいでいたから、もうすぐここに来ると思うよ。』と答えたら、
ガイドさんは『オーストリッチが自転車に乗ってるだと!』と、目を丸くして驚いていました(笑)。
彼がなぜそんなに驚いていたのか、理由を知ったのはその夜に電子辞書でオーストリッチの意味を調べた時です。
それにしてもこのサイクリングは、向い風と上り坂がキツくて、ヘトヘトに疲れました〜〜!
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