ZION |
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今回の、アクアマリンの社員旅行「アメリカ西部驚異の大自然を巡る旅2003」の最初の目的地がザイオンでした。
ザイオン国立公園は、ユタ州の南部にあり、両側を高さ700〜1000mの切り立った崖に挟まれた谷です。 車を借りたラスベガスからはハイウエイを走って3時間ほどでつきました。 |
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ザイオン国立公園にちかづくと、
赤茶けたすごい崖が姿を現しました。 |
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これが国立公園の入口のゲートです。
アメリカの国立公園のゲートは、 どこでもこんな感じの看板、建物です。
僕たちはここで「ナショナル・パーク・パス」を買いました。 |
今回の旅行では、国立公園をたくさん周る予定だったので、
最初の国立公園であるザイオンのゲートで、「ナショナル・パーク・パス」というのを買いました。
これは50ドル(約5500円)と高いのですが、これでアメリカ全土のすべての国立公園に入ることができます。
期限は1年間です。
国立公園の入園料は、たいてい10ドルです。
グランドキャニオンや、このザイオンなどメジャーな所は20ドルですし、5ドルのところもあります。
ですので、1年以内に5個くらいの国立公園に行くなら、これを買ったほうがお得なのです。
クルマ社会のアメリカなので、料金は一人あたりではなくて、クルマ1台あたりの値段です。
何人乗っていても同じなのです(マイクロバスなど、大勢乗っていると別料金です)。 |
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ゲートの場所からもすでにスゴイ岩壁が
目の前に迫っているのが見えます。 もうこの辺からすでにドキドキしていました。 |
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「スリー・ペイトリアークス(3人の司教)」という巨大な岩です。
左から
「アブラハム」「イサク」「ヤコブ」という名前が付いています。
ユダヤ文化に由来する名前が各所にあります。
「ザイオン(Zion)」という言葉も、
エルサレムにある丘の名前だそうです。 |
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「ストリークト・ウオール(しま模様の岩壁)」
という名前だそうです。 ぼくはこの眺めがとくに感動しました。 |
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「グレイト・ホワイト・スローン(偉大なる白き王座)」 という名前の巨岩。 川面からの標高差は700m、垂直な岩壁です。 |
ところで、今回の旅行では、最初はザイオンには行かない予定でした。
それは、ザイオンに行くなら夏じゃなきゃね、なんて勝手に思い込んでいたからです。
ザイオンの一番の目玉は、今回は行けなかったのですが「ナローズ」という渓谷なのです。
「ナローズ(狭い所)」というのは、バージン川のずっと上流にある、狭い狭い狭い谷です。
一番すごいところでは、幅が6mで両側が高さ300mの垂直な崖というところがあるそうで、
ここをみんな川に入ってジャブジャブ歩くそうなんですね。これは夏じゃないと無理です。
しかし、ザイオン国立公園のホームページを見ていたら、
秋の紅葉・黄葉がもう一つのベストシーズンであることを知って、「行かなきゃ!」と思った次第です。 |
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断崖のスゴイ景色とともに、 赤や黄色に色づいた樹々がまた素晴らしかったです。 |
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青いバージン川、赤い岩壁、鮮やかな黄葉、
なんか信じられなかったです。
ウソみたいに美しいところでした。 |
最初の目的地ザイオンには3泊しました。しかし、旅行の最後にまた戻ってきて1泊しました。
それは、ザイオンで一番楽しみにしていた「オブザベーション・ポイント」という展望台に登るためです。
国立公園には、「トレイル」という遊歩道がたくさんあります。
30分で行って帰ってこれる楽な道や、半日コース、1日がかりで険しい登山をするコース、
途中でキャンプしないと歩ききれない長大なコース、いろいろです。
僕達はザイオンの3泊のあいだに、ナローズをほんのちょっとだけ体験できる「リバーサイド・ウオーク」、
黄葉の森の中を歩いて泉まで行く「エメラルド・プール・トレイル」、
谷を見下ろす「キャニオン・オーバールック・トレイル」という3つのトレイルを歩きました。
どれも素晴らしかったのですが、どうしても「オブザベーション・ポイント」という、展望台へ行きたかったのです。
これはザイオンで最もキツいトレイルの一つで、谷底から谷の上まで登って、
最高のロケーションからザイオンの谷を眺められるというものです。
入園時にもらったパンフレットでは、標高差655mを登り、往復5時間と書いてありました。
行こうと思えばいつでも行けたのですが、低気圧が来て天気がイマイチだったのです。
朝、夜明け前に起きて外へ出ると、谷の上の方が雲の中に隠れていたし、天気予報でもそんなに良い兆しがなかったので、
これで上まで登っても雲の中だし、危ないよ、ということで、前述のいろんな楽なトレイルを歩いたり、
車で1時間ほどの「コーラル・ピンク・サンド・デューンズ」という、世にも珍しいピンク色のの砂丘に行ったりしました。 |
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コーラル・ピンク・サンド・デューンは
ピンク色の砂丘ということで期待していました。
でもこの日は雨で、砂は濡れていて陽も差さないせいか 全然ピンク色じゃなくふつうの茶色い砂だったので がっかりしてしまいました。
しかし、遠くの方に一瞬陽が当たったとき、 たしかにそこはピンクに輝いていました。 うーん、いつか天気の良いときにまた来たいです! |
それで、旅行の最後、ラスベガスに戻る前にまたザイオンに来てしまいました。
今度は最高の天気に恵まれました。
快晴で、無風、11月の最後の日でしたがすごく暖かい日でした。 |
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あの、右上の一番高いところが
オブザベーション・ポイントです。 といっても崖をよじ登ったりはしません。 後ろの方から回りこんで登ります。 |
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これがオブザベーション・ポイントからの眺めです。
ザイオン・キャニオンは君のもの! という感じです。 ほんとうに来た甲斐がありました。 |
オブザベーション・ポイントは本当に行ってよかったと思います。
夜明け前に出発して、登りきったのは朝9時頃でした。
あまりに景色が素晴らしいので、ここには1時間以上いました。誰も来なかったので、ひたすら静かでした。 風の音もしませんでした。一匹のリスが、ずっとウロチョロしていました。
さいしょは真っ暗だった深い谷に、次第に日が差し込み岩壁が輝き始めます。
日なたと日陰の境界線はゆっくりと降りてゆきます。
谷底から見上げていたエンジェル・ランディング(天使の舞い降りる峰)という名の岩峰も、
ここからは遥かに見下ろすかたちになります。ついにその尖った先端に光があたり輝き始めたときは、
ほんとうにこれは天使の降臨の光景だと思いました。
このダイナミックな自然のショーは、永遠と思われるような大峡谷にも確かに時が流れていることを実感させてくれました。 |
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ウイーピング・ロック(泣いている岩)という名前の岩。 岩からしみ出した水がしたたり落ちています。 オブザベーション・ポイントへの登山は、 ここの駐車場に車をとめて出発します。 |