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DRIVE
今回の旅行では、訪れたそれぞれの場所も素晴らしかったですが、車を借りてハイウエイをひた走り、モーテルに泊まり、
7つの州、5634kmを走った道程そのものも、かけがえのない思い出となりました。

国際運転免許は、県の免許センターへ行けば2650円払うとその日のうちにもらえるし(神奈川県の場合)、
レンタカーの予約も日本の旅行会社で飛行機のキップを買うときに一緒にやってくれるので、手続きはとても楽です。

レンタカーの料金は、大手だと1週間で5万円ちょっと、中堅で4万円ちょっとでした。
これは保険を全部かけたフル・カバリッジというパック料金で、僕達は中堅会社のこのパックで17日間借りました。
1週間×2+3日、という計算で、料金は11万円ほどでした。

レンタカーの料金はピンキリで、大手は高いですがそれだけいろんな面で安心です。
僕達は、昨年はハーツという最大手のレンタカーを借りましたが、完璧でした。
今回はちょっとケチって、1週間料金が1万円も安い中堅どころで借りたところ、車にCDプレーヤーがついていないし、
信じられないことに、クルーズ・コントロール機能がついていませんでした。

クルーズ・コントロール機能とは、ハンドルのところに速度設定のスイッチがあって、
ひとたび希望の速度を設定すると、ブレーキを踏むまで永久にその速度で走ってくれるというものです。
アメリカ西部のハイウエイでは、この機能があると何百kmものドライブもだいぶ楽になるのですが、、、、。
それに、窓が手動だったのには、いまどきこんな車あるんだろうか、などと思ってしまいました。
でも、5634kmを無事に走ってくれたので、それだけで大満足です。

ラスベガスに戻ってきて車を返すとき、
僕たちに大西部を見せてくれたこの赤い車と別れるのが辛くなって、しばらく降りられなくなりました。
ほんとうにありがとうと言いたいです。

ガソリンスタンドは、
自分で給油する「セルフ」方式が主流です。

窓拭きグッズも置いてあって、勝手に使って掃除します。
ガソリンスタンドには必ず
コンビニみたいなお店がくっついていて、
ガソリンの料金もお店のレジに払いに行きます。

モーテルでは、
朝食が無料でついているところも多くあります。

朝、ロビーへ行くと、いろんな種類のパン、ワッフル、
コーンフレークなどが置いてあり、
自分で好きなのをとって食べます。

いれたてのコーヒー、オレンジジュース、
牛乳なども自由に飲めます。

モアブの町で4泊したモーテルでは、
客室に電子レンジと冷蔵庫がありました。

電子レンジがあると自炊の幅が広がります。
メインディッシュとマッシュポテトや野菜が
一つのお皿に入っていて、
レンジでチンするだけの冷凍食品があって、
どれも美味しかったです。

真空パックのご飯やインスタントみそ汁は、
日本から持ってゆきました。
車で旅行すると、けっこう安くあがります。
モーテルは一部屋あたり税込み4000円くらいからありますので、複数で泊まれば一人当たりは人数で割った金額です。
ごはんも、朝はモーテルの無料の朝ごはん、昼はガソリンスタンドのお店で買うサンドイッチ、
夜は自炊などという感じでやっていると、コーヒーやおやつなどいろいろ買っても一日2000円もあればいいです。

それに、ガソリンも日本よりずっと安いし、なにより高速道路がタダです。

「車を借りて、モーテルに泊まりながら西部を旅する」というのは、一種の憧れでありましたが、意外とカンタンにできました。
やはり、なんでもやってみるものだと思います。
ガイドブックやインターネットの体験記などはたいへん参考になりました。

ブライスキャニオン国立公園のゲートの近く、
何もないところに「ルビーズ・イン」という
巨大なモーテルが1件、ドドーンと建っています。
何でもあって、何でも手に入る、
一つの街のようなモーテルです。

ここに泊まって、晩ご飯はステーキを食べました。
たいへん美味しかったです。

モーテルの良いところは部屋の前まで
車をつけられることです。
車で旅行している間は、
荷物がいくら多くなってもぜんぜんOKです。

これはニューメキシコ州のローズバーグという
大草原の小さな町のモーテル。
旅行の前半は宿を予約してありましたが、後半は夕方着いた町で飛び込みでモーテルを探して泊まりました。
この「モーテルをその場で探して泊まる」というのは、意外にもエキサイティングな体験で、
旅行の思い出の大きな部分をしめています。

ただ、必ず暗くなる前にチェックインするということだけは心がけました。
アメリカで旅行するときには、「日没」が重要な治安の分かれ目なんだと、肌で感じました。
日が暮れて暗くなったら、5時半だろうと7時だろうと、もう昼間と雰囲気がぜんぜん違います。
ガソリンスタンドも、「夜間は前払い」と書いてあるところもありました。「夜間」とは、「Night」ではなく「After Dark」、
つまり日没が基準であって、何時なのかは問題ではないのです。

グランツという、ニューメキシコ州の人口1000人ほどの町で泊まったとき、
テレビのニュースで、「グランツで殺人事件がありました。
犯人は潜伏中です。情報提供をお願いします。」というのを見たときには、
誰かがドアをノックしてもゼッタイ開けるものかと思いました。

サンクスギビングの日の夕食。
サンクスギビングからクリスマスに向けての
アメリカの盛り上がりは、なかなかスゴイものでした。
テレビではずっとフェスティブな雰囲気のショーや
歌番組をやっていました。

タコスに挟むネタは缶詰を温めたり、
ツナ缶にマヨネーズを混ぜたり、です。
あのハムのようなのは、ターキーです!

車での旅行の一番いいところは、
好きなところで車を停めて、
気が済むまで景色を眺めていられること。

キャピトルリーフ国立公園のすぐそばで泊まったモーテル。

ちょうど、しし座流星群の晩だったので、
夜になって車でちょっと走って星を見に行きました。

西部の荒野でも特に人口密度の低いこのあたりの星空は、
これまで見たこともないようなスゴイ光景でした。

旅行後のひとこと
上の写真はアーチーズ国立公園のデリケートアーチ前での一枚です。

このアーチは以前から知っていましたが、あんなにスケールが大きいなんて思いもしませんでした。
実際に行って見ないと分からない感動が、そこにはあります。
そして、わざわざ足を運んで見に行かないと見えないものが多いので、無精者の私は、気が滅入った時もありましたが、
最後の頃は嬉しささえ感じちゃっていました。すこし心が強くなった気がします。

ブライスキャニオンではトレイルを歩きました。最初は下り坂で最後はキツイ上り坂です。
そこですれ違った男性が、上り坂を息を切らしながら登っていました。そして、私達にこう言いました。
「このトレイルは人生みたいだ。」って。あ〜、ホントだなあって思ったものです。
開拓の時代、ロッキー山脈を越えて西部へやってきた人たちは、
ここで目撃した驚愕の風景を東部の人々に話しても、だれにも信じてもらえなかったそうです。

ぼくは、信じなかった人たちの気持ちも、信じてもらえなかった人たちの気持ちも、よく分かるような気がします。
いまの時代ですら、アメリカの西部へ行くんだ。と、周囲の人々に話しても、反応はたいていこんな感じでした。
「アメリカの西部って、西海岸? ロサンゼルスに行くの?」
それで、「国立公園というのがいっぱいあって、とにかくスゴイんだ。」と説明しても、「ふーん、公園があるの。」こんな感じです。
きっと、芝生や噴水のある平塚の総合公園みたいなのを想像してるなー、と思いました。

「大西部」は、単にアメリカという国の一部ではなくて、地球そのものです。
ある知人が、「アメリカ西部の風景は、地球もまた一つの惑星であることを思い知らせてくれます」と言いました。
僕はこの言葉ほど、西部の素晴らしさを端的に表したものはないと、いまでも思っています。

2003年アクアマリン・オフィス社員旅行の記録
11月12日(水) 成田→サンフランシスコ→ラスベガス ラスベガス泊
11月13日(木) ラスベガス観光。ジェットコースターに乗り、「O(オー)」というショーを見る。 ラスベガス泊
11月14日(金) 朝8時にレンタカーの手続きをして車を借りる。ザイオン国立公園へ移動。 ザイオン泊
11月15日(土) ザイオン国立公園を観光。 ザイオン泊
11月16日(日) 午前ザイオン、午後コーラルピンク砂丘を見に行く。 ザイオン泊
11月17日(月) 午前ブライスキャニオン国立公園へ移動。午後ブライスキャニオンを観光。 ブライスキャニオン泊
11月18日(火) ブライスキャニオンで夜明けを見る。コダクロームベイスンを見てトーリーへ移動。 トーリー泊
11月19日(水) キャピトルリーフ国立公園、ゴブリンバレーを見てモアブへ移動。 モアブ泊
11月20日(木) 午前アイランド・イン・ザ・スカイ、午後アーチーズを見る。 モアブ泊
11月21日(金) 午前アーチーズ、午後デッドホースポイント州立公園、アイランド・イン・ザ・スカイ。 モアブ泊
11月22日(土) 一日じゅう雪が降り、コインランドリーで洗濯。絵葉書を書く。ギターを弾く。 モアブ泊
11月23日(日) メキシカンハット、グースネック州立公園、4州境界点に行く。 グランツ泊
11月24日(月) ロズウェルでUFO博物館に行く。 アラモゴード泊
11月25日(火) ホワイトサンズ国定公園観光。 アラモゴード泊
11月26日(水) 朝ホワイトサンズに行く。エルパソからメキシコ入国観光。 ローズバーグ泊
11月27日(木) サワロ国立公園観光。 フラグスタフ泊
11月28日(金) グランドキャニオン観光。 ザイオン泊
11月29日(土) 午前ザイオン国立公園で谷の上まで登る。午後ビーティーへ移動。 ビーティー泊
11月30日(日) デスバレー国立公園観光。 ラスベガス泊
12月01日(月) 朝8時に車を返す。ラスベガス観光。 ラスベガス泊
12月02日(火) 飛行機でシアトルに移動。 シアトル泊
12月03日(水) シアトル観光。 シアトル泊
12月04日(木) シアトルから成田行きの飛行機に乗る。
12月05日(金) 帰宅!

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