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おおぐま座は有名な北斗七星
北斗(ほくと)、文昌(ぶんしょう)、三台(さんだい)
おおぐま座は、北斗七星(ほくとしちせい)という星たちがあることで有名です。
北斗七星とは明るい星が7つならんで、「ひしゃく」の形を作っているものです。
「ひしゃく」とうのは、水を汲む道具なのですが、
最近は神社にお参りをするときに、手を洗うところくらいでしか見かけなくなりました。
ちょっと星に詳しい人なら、北斗七星というのは中国の星座であり、
西洋でいう「おおぐま座」の一部なのだということを知っているかもしれません。

西洋の「おおぐま座」は、とても大きな星座です。
88個ある西洋の星座のなかで3番目に大きいのです。
目立つ星は北斗七星だけなのですが、
暗い星をていねいに結ぶと、ほんとうに大きなクマが、夜空をノシノシ歩いているような形になります。

上の図を、よく見てください。
クマの背中からシッポのぶぶんに、北斗七星がふくまれているのです。

日本からは、逆立ちしたような向きでしか見ることができないのですが、
僕がむかしシベリアという北の国へ行ったとき、夜行列車の窓から、
本当に森の上を歩いているような向きで見えたので、とても感激しました。

ぼくが気に入っているのは、クマの足の先っぽには、
みんな星が2つずつあって、これが実際いの星空でも、けっこう目立つのです。

さて、中国の星座ではこんな感じになります。
もちろん、北斗七星は、そのままです。
北斗七星は、古い言い伝えでは、人間の「寿命」を決める神様の姿だと言われています。

つまり、だれが何才まで生きるのかは、北斗七星が決めているのだそうです。
長生きしたい人は、ぜひ北斗七星を見つけて、直談判して下さい。
中国では、有名な北斗七星の他に、クマの前足のカーブが「文昌(ぶんしょう)」、
クマのそれぞれのつまさきを結んで「三台(さんだい)」という星座になっています。

まず、「文昌」というのは、中国で一番さいしょに皇帝になった「黄帝(こうてい)」という人の息子さんの名前なのだそうです。
古くからお勉強の神様として奉られたそうです。

昔、中国には、「科挙(かきょ)」という、むずかしい試験がありました。
このテストは、どんな田舎の、どんな貧しい人でも、受験することができ、
これに合格すると、エリートへの道が待っているのです。
今風にいうと、人生の勝ち組になれるのです。

ですので、中国では、都のお金持ちの息子から、田舎の貧しい青年まで、出世を目指して、大勢このテストを受けました。
しかし、何回受けても落ちてしまって、そのうちお酒ばかり飲むようになって、山奥に引きこもってしまう人もいました。

中国では、すばらしい詩人が大勢いましたけれど、その中には、そういう世捨て人も、けっこういたのです。
人生には挫折が、つきものなのです。

ちなみにぼくは、何年も付き合ってた女の人に、ふられてしまった時に挫折を感じました。
その時は、大学の卒業論文の提出日の10日前だったのです。

話がそれましたが、この「文昌」という星座は、そのテストを受ける人たちの守り神として人気があったそうです。
日本にも、九州に「太宰府」という神社があり、ここにお参りすると、
お勉強の成績上がったり、テストに合格するといわれています。

それから、「三台」というのは、政治を行う3人のお役人のことだそうです。

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