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星座を作ろう
さて、中国の星座をいくつか紹介してきましたが、
同じ星たちを眺めても、世界のいろいろな人たちが、いろいろな結び方をして、
夜空にいろんな絵を描いているのが分かっていただけたでしょうか。

きっと、ヨーロッパや中国以外にも、アフリカや、南米や、南の島の人たちの中にも、
星を結んで、絵を描いた人がいたに、ちがいありません。
ですので、あなたにも、たくさん星座を作ってほしいと思います。

これは、ぼくの相棒の、サチコネエサンが作った星座です。
星座の本には、「ぎょしゃ座」という名前でのっている5角形の星ですが、
彼女はここに「かめ座」という、星座を作りました。
これは、なかなかよくできた星座です。
星座を作るコンテストがあったら、きっと入選するにちがいありません。
そこで、ぼくも、昔作った星座を、発表することにしました。
ぼくは、今まで、5つくらい星座を作りましたが、その中の、最高傑作はこれです。
夏の終わりに、西の空に出る星座です。
星座の本では、このような名まえがついている星たちです。
この星たちを、ぼくは下のように結んで、クジラの星座をつくりました。
このクジラのすごいところは、ちゃんと背中から、しおを吹いているのです。
それに、目のところに、「アークツルス」という、金色の1等星があるのです。
ぼくは、星座を作ることは、とてもすばらしいことだと思います。
でも、星座を作る人は、ほとんどいません。
みんな、3つきれいに並んだ星を指して、「あれはオリオンのベルトだ」と、言います。
でも、その人は、最初はそんなふうには思っていなかったのです。
3つ並んだ明るい星を見て、「まるで、信号機みたいだ」とか、「だんご3兄弟みたいだ」と思ったにちがいないのです。
でも、星の本やプラネタリウムで、
それがオリオンのベルトだという説明を受けたとたんに、もうオリオンのベルトにしか見えなくなってしまったのです。

もちろん、歴史や文化を尊敬し、大切に守り、そこから学ぶことは、ぼくたちの人生や生活を、楽しく豊かにしてくれます。
しかし、それにしばられてしまって、想像する力、空想する心が固まってしまうとしたら、それは、まずしいことです。

ぼくが中国の星座にひかれたいちばんの理由は、そうして固まりかけていたぼくの心を、
一番さいしょに星空を見上げたときのように、自由にしてくれたからなのです。

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